2008 Fiscal Year Annual Research Report
Tc-99m MIBI心筋SPECTにおけるwashout及び動態解析
Project/Area Number |
19790850
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
沖崎 貴琢 Asahikawa Medical College, 医学部, 講師 (10322893)
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Keywords | 心筋血流 / コンパートメントモデル解析 / Tc-99mMIBI / 薬物動態 |
Research Abstract |
昨年度に引き続いて、Tc-99mMIBIの動態解析に関する研究を継続した。これまでの結果に基づいて2-コンパートメントモデルを採用し、動態解析の結果と臨床上のwashoutを比較したところ、動態解析上の速度定数と薬剤投与直後及び4時間後の心縦隔比との間に有意な相関があることが示された。しかしながら、薬剤の心筋からの洗い出し及び半減期とは相関を認めなかった。今後は疾患別に、特に虚血心筋と正常との相違に関して更に検討していく予定である。なお、ここまでのデータに関してはいくつかの学会発表を行った。 昨年度に引き続いて、Tc-99mMIBIの動態解析に関する研究を継続した。これまでの結果に基づいて2-コンパートメントモデルを採用し、動態解析の結果と臨床上のwashoutを比較した。具体的には虚血性心疾患、心不全、心筋症が疑われた男性27名、女性19名、計46名を対象としてTc-99mMIBIを静注と同時にダイナミック収集を開始し、コンパートメントモデル解析を行った。また、従来から用いられているように、薬剤投与直後と4時間後に撮像を行い、動態解析上の速度定数、速度定数を組み合わせて得られる分布容量や特異的取り込みなどのインデックスと薬剤投与直後及び4時間後の心縦隔比、洗い出し率、左室駆出率との間の相関について検討した。今回の検討では、いずれのケースにおいても初期値を適切に設定することで速度定数は有限確定値に収束した。こうして得られた速度定数と心縦隔比との問には薬剤投与直後、投与4時間後ともに有意な相関が認められ、更にいくつかのインデックスは左室駆出率との間にも相関を認めた。これは、薬剤投与直後の薬物動態が投与後4時間後の状況を反映していることを示唆しており、かつ心筋のダメージを推定できるインデックスの一つと成り得る可能性を示しているものと思われた。しかしながら、薬剤の心筋からの洗い出し及び半減期とは動態解析上の速度定数は相関を認めなかった。今後は疾患別に、特に虚血心筋と正常との相違に関して更に検討していく予定である。なお、ここまでのデータに関してはいくつかの学会発表を行った。
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Research Products
(3 results)