2008 Fiscal Year Annual Research Report
体幹部悪性腫瘍の評価におけるPET-MRI融合の実用性・有用性に関する検討
Project/Area Number |
19790874
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
巽 光朗 Osaka University, 医学部・附属病院, 講師 (60397700)
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Keywords | PET-CT / PET-MRI / 腫瘍 |
Research Abstract |
2年目である本年は、昨年に引き続き、膵臓癌におけるPET-MRI融合の臨床的有用性について検討を行った。PET(PET-CT)およびMRI像はそれぞれPhilips社、GE社製の専用装置から得て、PET-CT装置付属のソフトウェアでPET-MRI融合像を作成した。昨年度得た知識をもとに調整を行うことで、良好な融合像を得ることができた。昨年から症例数は増加したものの、マッピング像としてのCTとT1おにびT2強調MRI像との比較では、腫瘤描出はT1強調像がCTに比して有意に優れており、T2強調像では差は見られないという昨年と同様の結果であった。また、PET単独像に対する追加情報の程度や最終的な融合像の画質、PET・CTもしくはMRI像・融合像のセットを用いた診断能についても、PETとT1強調像との組み合わせが、PETとCTとの組に比して有意に優れていることが明らかとなった。 子宮癌・卵巣癌についても同様の検討を行った。これらの癌ではT2強調MRI像の腫瘤描出が最も優れており、それに伴ってPET単独像に対する追加情報の程度や融合像の画質についても、PETとT2強調像との組み合わせが最も優れているという結果になった。膵臓癌および子宮癌・卵巣癌におけるPET-MRI融合の臨床的有用性については、国内外の学会で発表を行った。今後、論文として発表の予定である。また、本年は上記と同様の検討を大腸癌でも行った。これについても、来年度にデータをまとめ、発表の予定である。
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