2009 Fiscal Year Annual Research Report
体幹部悪性腫瘍の評価におけるPET-MRI融合の実用性・有用性に関する検討
Project/Area Number |
19790874
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
巽 光朗 Osaka University, 医学部附属病院, 講師 (60397700)
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Keywords | PET-CT / PET-MRI / 腫瘍 |
Research Abstract |
最終年度である本年は、初年度より取り組んでいた膵臓癌におけるPET-MRI融合の臨床的有用性についてデータをまとめ、論文を作成した(投稿中)。膵臓癌では、PET-MRI融合は現在広く行われているPET-CTよりも病変の検出や診断に関与する画質といった点で優れており、さらに、MRIのうちT1強調像がT2強調像よりもPETと融合させた場合に有用であることが明らかとなった。 昨年度より開始した骨盤部悪性腫瘍(大腸癌および子宮癌・卵巣癌)についても、PET-MRI融合の臨床的有用性を検討し、学会および論文で結果を報告した。これらの悪性腫瘍においても、PET-MRI融合はPET-CTよりも病変の検出や画質で優れていた。しかし、膵臓癌の場合と異なり、マッピング像としてはT2強調MRI像がT1強調像よりも適していることが分かった。 本研究では、消化器癌や婦人科癌の主病変の評価に検討は限られたものの、PET-MRI融合はPET-CTよりも有用性が高いことが明らかとなった。一体型PET-MRI装置による悪性腫瘍の評価に向けて、その妥当性を支持する基礎データを示すことができたと考えられる。
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