2007 Fiscal Year Annual Research Report
MRI画像生成シミュレーションによる放射線検査技術教育システムの開発
Project/Area Number |
19790886
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Research Institution | Gunma Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
堀 謙太 Gunma Prefectural College of Health Sciences, 診療放射線学部, 講師 (90378836)
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Keywords | 放射線技師教育 / 画像診断 / MRI / コンピュータシミュレーション |
Research Abstract |
本研究では,コンピュータシミュレーションによるMRI撮像技術の疑似体験型教育手法の確立を目的としているが,特に,撮像条件の設定と得られるMRI断層像の関連性についての反復学習を対象としている。効率よく反復学習を行うため,MRI撮像シミュレーション技術としては,撮像条件の設定に対応する断層像の高速生成に主眼を置くものとして,核磁気共鳴現象の厳密な再現ではなぐ,MRIの撮像原理がら導出される信号強度の関係式を用いて断層像(信号強度分布)を計算する方法を採用した。当該年度の研究においては,MRI検査にで一般的に用いられるスピンエコーシーケンスについて,撮像対象の物性パラメータの推定およびシミュレーションの精度について検証した。 物性パラメータは,同一断面に対して複数の条件で取得した断層像を元に,信号強度の関係式にフィッティングすることで求める。スピンエコーシーケンスにおける信号強度とエコー時間の関係について,頭部断層像を対象として検証した結果,信号強度の関係式ではエコー時間に対して信号強度が単調減少となるのに対し,実測値ではエゴー時間が0に近いところで信号強度が減少する傾向が見られた。エコー時間が30ミリ秒程度以上であれば,信号強度の関係式にほぼ従う。結果より,スピンエコーシーケンスでは,エコー時間が短い場合を除けば,実際の断層像に近い断層像が得られることが確認された。元の断層像を増やすことで精度向上が期待できるが,MRIの撮像には時間を要するため,被験者への負担が大きい。今回の結果より,比較的少ない枚数の断層像から,実際の断層像からパラメータ推定が可能であることも確認された。今後は,別の撮像条件に対して同様の精度評価を実施するとともに,実物に近い断層像が得られることが確認できた範囲で,実習教育への適用と評価を実施する予定である。
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Research Products
(2 results)