2007 Fiscal Year Annual Research Report
実験腫瘍に対するラジオ波凝固療法後の画像診断による早期治療効果判定の検討
Project/Area Number |
19790892
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
大隈 智尚 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 後期研究医 (50445029)
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Keywords | ラジオ波凝固 |
Research Abstract |
14羽の兎の両側背筋にVX2腫瘍を移植し実験を行った。VX2腫瘍はMRIのTI強調像で筋肉よりやや高信号,T2強調像では不均一な高信号を呈していた。造影MRIではリング状に強く増強され,内部は増強を受けなかった。 FDG-PETによる評価では非治療の腫瘍はリング状にFDG集積が見られ,腫瘍/筋肉の集積比(以下TMR)は11.6±3.2であった。 Ga^<68>-DOTA-somatostatineおよびGa^<68>-DOTA-octereotide静注後のPET撮像(n=7)では,腫瘍はごくわずかに集積するのみであった。病理組織ではSomatostatineを標識した特殊染色を行ったが,陰性でありVX2がsomatostatineの発現程度が低く,治療効果判定の方法としては限界があると思われた。治療モデル群として1側の腫瘍にラジオ波凝固(n=7)を行い効果判定の画像として治療後2日にMRを,3日後にFDG-PETを撮像した。治療後の腫瘍はT1とT2強調像でともに正常の筋肉と比して淡い高信号を呈し,造影では明らかな増強効果は見られなかった。治療後のFDG-PETでは集積が低下(TMR=0.5±0.3)しており,非治療のVX2腫瘍のTMRと比して有意差が認められた。病理組織では画像所見に一致して腫瘍の壊死が認められた。以上,これら実験結果からFDG-PETおよび造影MRIの両modalityともラジオ波凝固の早期効果判定に有用な可能性が示唆された。
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