2008 Fiscal Year Annual Research Report
形状記憶機能を有する針電極型ハイパーサーミア装置の開発
Project/Area Number |
19790901
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
薮原 忠雄 Meiji University, 理工学部, 助手 (50445847)
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Keywords | ハイパーサーミア / 生体工学 / 針電極 / 形状記憶合金 / 電磁界分布 / 加温竜領域拡大 / 3次元電磁界解 / 3次元温度分布解析 |
Research Abstract |
本研究では電磁エネルギーを利用した癌温熱療法(ハイパーサーミア)の確立を目指して、形状記憶機能を有する針電極型ハイパーサーミア装置の開発を目的としている。研究代表者は昨年度までに、(1)有限要素法を用いたコンピュータシミュレーション手法により、形状記憶機能を有する針電極を用いた際の電磁界分布および温度分布の理論的検討を行い、その加温領域が、従来の針電極よりも拡大することを確認した。さらに、その結果に基づき、(2)マッチング機能付の高周波電源装置を設計・試作、(3)形状記憶合金を用いて形状記憶機能を有する針電極の試作をおこなった。本年度は上記の(1)〜(3)の結果に基づき研究を推進した。以下に本年度の主な成果を示す。 (4)人の脳組織に近い物理的性質を有する寒天ファントムを自作し、さらにこの寒天ファントムおよびマッチング機能付の高周波電源装置、形状記憶機能を有する針電極を用いた加温実験を行った。その結果、従来の針電極に比べてその加温領域が3倍程度まで拡大することを確認した。 (5)針電極加温方式の欠点である加温領域が狭いという欠点を克服するために、従来のステンレス製針電極に代えて、新たに形状記憶合金製針電極を用いた加温システムを提案し、その加温領域を検討した結果、コンピュータシミュレーションおよび加温実験の両面から形状記憶合金製針電極を用いることで、その形状に応じた加温領域の拡大が確認された。 (6)また、この研究成果を国際会議(IEEEEMBC'08)にて発表した。
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Research Products
(5 results)