2007 Fiscal Year Annual Research Report
息止め撮影によるFDG‐PET画質向上の基礎的検討:呼吸同期撮影との比較
Project/Area Number |
19790903
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
上埜 泰寛 Kansai Medical University, 医学部, 助教 (10425069)
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Keywords | FDG-PET / 呼吸同期撮影 / 息止め撮影 / 呼吸同期ファントム / SUV最大値 |
Research Abstract |
PET(Positron emission tomography)による撮影は呼吸性移動に起因する画質の劣化や情報の損失が起こる可能性がある。これに対して呼吸同期撮影法や、息止め撮影法は、画像の劣化を防ぐことができる。息止め撮影はさらに病変への集積定量指標が正確となり、特別な装備装置を必要としないためその購入費の負担がない。本研究ではファントム実験と肺腫瘍患者を対象とした腫瘍集積薬剤フルオロデオキシグルコース18F-FDG撮影において、呼吸同期撮像法、息止め撮像法を行い、また、両者と従来の安静呼吸下撮像法との比較検討から、もっとも効率的な画質向上法を検討する。 本研究では、撮像機器は、GE社製Discovery ST(PET-CT:16列MDCT)、薬剤は、18F-FDG(2-フルオロ-2-デオキシ-Dグルコース)、ファントムは、肺結節を模擬したサイズの異なる球体を有する円筒形インサートを挿入したアクリル製胴体ファントムを使用、呼吸同期ファントム-駆動域(可動アセンブリ)は、平成20年度補助金にて購入予定のため、平成19年度研究では、従来の安静呼吸下による撮影と、息止め撮影によるファントム実験を施行した。 胸部ファントムの円筒形インサートに18F-FDGを封入、息止めを想定したファントム不動での撮影、自呼吸に合わせたサイクルで、手動でファントムを上下のみに移動させ、従来の安静呼吸を想定した撮影を施行、それぞれの撮影で、それぞれの球体サイズにおける、FDG集積度(SUV最大値)を比較した。 円筒形インサートの球体のそれぞれ、直径22mm、17mm、13mm、10mmに対して、SUV最大値は、息止めを想定した撮影で、それぞれ、143.9、90.6、61.1、38.6、安静呼吸下を想定した撮影で、それぞれ、34.3、30.6、21.7、15.3と全体に低い集積度であった。
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Research Products
(1 results)