2008 Fiscal Year Annual Research Report
マンモグラムの二方向画像を利用した腫瘤陰影読影のための画像処理システム
Project/Area Number |
19790907
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
畑中 裕司 The University of Shiga Prefecture, 工学部, 准教授 (00353277)
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Keywords | マンモモグラム / コンピュータ支援診断 / 位置合わせ / 自動認識 / 差分処理 |
Research Abstract |
従来は, 国内の施設より収集した画像データを使用していたが、症例数が不足していたために、新たに米国の大学より2620症例の画像データを収集した。次に、MLO(Medio-Lateral Oblique)方向の画像の左右位置合わせプログラムの改良を行った。平成20年度に開発したプログラムでは、大胸筋領域の境界とスキンラインを自動検出し、それらの距離を自動計測し、最遠となる位置を乳頭として自動認識し、この処理を左右のMLO画像に対して行い、各々の乳頭の位置を合わせることによって、左右の画像の位置あわせを行っていた。しかし、大きな乳房の場合は撮影時の圧迫によってスキンラインが乳頭よりも体外方向にはみ出してしまうため、乳頭の自動認識に失敗する問題点があった。その解決手段として、スキンラインから乳頭の位置を決定できない場合は、左右画像のスキンラインを重ね合わせ、もっとも一致する位置関係を求める手法を考案し、プログラムを作成した。この左右画像の位置合わせプログラムを、従来の腫瘤陰影の自動検出プログラムに応用し、その性能が向上することを確認した。さらに、CC(Cranio-Caudal)方向の画像に対しても、乳頭の自動認識プログラムの開発を行った。CC画像の場合は、スキンライン上の頂点、即ち、スキンライン上でかつ体外方向の最遠の位置に乳頭が位置するため、この観点で乳頭の位置を自動決定するプログラムを作成した。最後に、MLO画像とCC画像から各々に抽出した乳頭の位置を三次元空間上で重ね合わせ、その表示をするシステムを開発した。
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