2009 Fiscal Year Annual Research Report
マンモグラムの二方向画像と左右画像を利用した腫瘤陰影読影のための画像処理システム
Project/Area Number |
19790907
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
畑中 裕司 The University of Shiga Prefecture, 工学部, 准教授 (00353277)
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Keywords | マンモモグラム / コンピュータ支援診断 / 位置合わせ / 自動認識 / 差分処理 |
Research Abstract |
本研究の目的は,左右マンモグラムの差分画像を作成し,開発中のマンモグラムCAD(Computer-aided Diagnosis)システムに応用することである.CADシステムへの応用により,腫瘤陰影の自動検出性能の向上を期待するものであった.1つめの課題として,左右の乳房X線画像を高精度で自動的に位置合わせする処理の実現であった.前年度までに,MLO(Medio-lateral Oblique)画像の場合は乳頭と大胸筋領域の自動検出を行い,それらの位置関係を利用したアルゴリズムを構築して位置合わせを行っていた.しかし,大きな乳房の画像や大胸筋の写像漏れの画像では位置合わせに失敗する問題点があったため,スキンラインの形状を利用する方法を追加して,2者の手法を自動選択して左右の画像を位置合わせするアルゴリズムを構築した.また,CC(Cranio-caudal)画像の場合は乳頭の位置のみで位置合わせをするアルゴリズムを構築した.2つめの課題は,CADシステムへの応用である.従来のCADシステムは1枚のマンモグラムから腫瘤陰影を自動検出するものであり,左右マンモグラムの対称性を十分に考慮できていなかった.正常マンモグラムは左右の構造が対称であることから,これまでにパターンマッチングによる左右の関心領域の類似性を解析するアルゴリズムを構築してきたが,位置合わせ処理の微小なずれが影響してしまう問題点があった.その改善のために,位置不変性の高い高次局所自己相関特徴を応用した左右の関心領域の類似性を解析するアルゴリズムを追加し,マンモグラムCADシステムに実装した.
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