2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19790910
|
Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses |
Principal Investigator |
遠藤 洋子 Research Institute, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Disaeses, 研究所, 研究員 (20359300)
|
Keywords | 放射線治療 / オートファジー / 小胞体ストレス |
Research Abstract |
これまでに我々はIGFが低酸素下で細胞死を誘導すること、その細胞死は小胞体ストレスを介していることを明らかにした。さらに、我々は低酸素下でIGF刺激すると放射線感受性が上昇することを見出した。本研究はCHOPの誘導によってオートファジーが活性化され、低酸素下でのがん細胞の放射線増強効果が得られることを示すことを目的としている。平成20年度は小胞体ストレスとオートファジーの増強がそもそも相関しているかどうかを詳細に検討した。まずAsPC-1細胞では、低酸素下IGF刺激による放射線感受性の増強はCHOPの抑制により低下し、CHOPの過剰発現により上昇した。その他IRE1およびATF4の抑制によっても同様の結果となったことから、AsPC-1においては小胞体ストレスが放射線感受性の増強に関与していることは確認できた。さらにBeclin1, ATG5, ATG7の発現を抑制することにより放射線感受性が低下することから、オートファジーが放射線感受性と関与していることも確認できた。しかし、LC3の蛋白発現、あるいはLC3 GFPの顆粒形成を指標にしたオートファジーの検出系がAsPC-1で機能しないことから、小胞体ストレスとオートファジーの相互関係を明らかにすることができなかった。そこで細胞をMCF7に変えて検討した。MCF7はLC3によるオートファジーの検出が容易である。MCF7ではCHOPがオートファジーに関与していることを明瞭に示すことができたが、小胞体ストレス、オートファジーと放射線感受性が関係していなかった。以上のように細胞間の放射線感受性メカニズム、オートファジー誘導のメカニズムに多様性があり、仮説を証明するにいたっていない
|
Research Products
(2 results)