2009 Fiscal Year Annual Research Report
肝硬変合併肝癌に対するSmad7遺伝子治療を応用した新規肝切除術の開発
Project/Area Number |
19790949
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
小澤 悟 Wakayama Medical University, 医学部, 助教 (40433354)
|
Keywords | 肝切除 / 肝硬変 / 肝再生 / アデノウイルスベクター / TGF-β / Smad 7 |
Research Abstract |
III. 肝硬変70%肝切除モデルに対する治療実験 IV. 肝硬変70%肝切除モデルに対する治療実験における生存率の検討 体重200-250gのSprague-Dawley系雄性ラットに対しdimethylnitrosamine(DMN)(10μg/g体重)を週3回連日腹腔内投与3週間行い,肝硬変を作成した。DMN最終投与後5日目に開腹し,肝硬変が作成されていることを肉眼的に確認した後,全肝重量の約70%に相当する肝葉を切除した。切除断端からの出血が無いことを確認した後(1)PBS,(2)AdLacZ(1.0×10^9pfu),(3)AdSmad7(1.0×10^9pfu),(4)AdTβTR(1.0×10^9pfu)を各群としAdenovirus vectorを門脈内投与した。投与後7日目よりDMN(10μg/g体重)を週3回連日腹腔内投与2週間行い3週目に屠殺し,肝臓摘出及び採血を行い治療効果を検討した。DMN投与3週後の開腹所見にて全てのラットにおいて肝表面に凹凸を認め肝硬変の所見であった。 70%肝切除を施行し、Adenovirus vector門脈内投与を行った後、DMN(10μg/g体重)を週3回連日腹腔内投与2週間行った結果、AdTβTR群(治療群)において半数以上のラットが死亡した。死亡したラットの開腹所見にて著明な肝萎縮を認め、多量の腹水貯留を認めた。また、生存したラットについても著明な体重減少および肝萎縮を認め、治療効果がみられなかった。AdSmad7の治療効果については今後データ収集を行い、検討する予定である。
|
Research Products
(3 results)