2007 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈バイパス手術における心筋誘電特性による適正バイパス手術の決定に関する研究
Project/Area Number |
19790967
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
宮内 忠雅 Gifu University, 医学部附属病院, 助教 (00324301)
|
Keywords | 冠動脈 / 心筋虚血 / 血行再建 / 心筋血流評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は,臨床において冠動脈バイパス術で心筋viabilityと組織血流の評価を術中に行い,虚血心筋の局在と程度を立体的に評価し,適切かつ最大有効なバイパス術のデザインを可能たらしめる事である。今年度は研究実施計画に基づき,動物実験において正常心筋または虚血心筋の心筋viabilityの評価目的で,日本白兎を用いて冠動脈左前下行枝を閉塞させることによる陳旧性心筋梗塞モデルと,閉塞させた冠動脈を30分後に再解放する冠虚血再灌流モデルを作成した。術後4週間で,経胸壁心エコー検査と,再開胸により肉眼的に壁運動の評価及びマッピングを行った。犠死後,Evans blue dye冠動脈注入により冠動脈の灌流域を,またtriphenyltetrazolium chrolide(TTC)染色による梗塞領域を同定した。病理評価としてhematoxylin-eosin(HE)染色で虚血部位の心筋障害度,Masson trichrome(MTC)染色で梗塞領域の繊維化を評価した。肉眼視及びエコーによる壁運動の評価と,組織学的及び病理学的な評価を照らし合わせ,その相関関係より残存心筋のviabilityの一評価とした。その結果を踏まえ,現在は正常及び虚血心筋の心筋組織血流量の評価,エネルギー代謝に基づいた心筋viabilityの評価に加え,虚血心筋の電気特性の変化を測定し,虚血心筋の局在と量を立体的に評価できるシステム開発に着手する予定である。
|
Research Products
(1 results)