2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791012
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
米山 琢 Tokyo Women's Medical University, 医学部, 助教 (90318105)
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Keywords | 脳動脈瘤 / 染色体14番 / 感受性遺伝子 |
Research Abstract |
くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤は遺伝的背景の強い疾患であることが最近の疫学調査で明らかになっている。我々は世界に先駆けてゲノム全域での罹患同胞対連鎖解析法を用い、脳動脈瘤遺伝子座同定を完了した。死亡率の高い疾患のため家系収集はきわめて困難と予想されたが、日本全国の主要病院に依頼し116家系を集めることができた。ゲノム全域での連鎖解析は終了し、5番、7番、14番染色体で有意な連鎖を認めた。染色体14番では14q22領域に最大Lod2.31をの連鎖を得ている。この染色体14番における疾患候補領域において、25Mbにわたりserine protease inhibitor familyを中心に候補遺伝子10個(ACTN1,LTBP2,AAT,ACT,CBG,KST,PCI,PIL,PZI,FBLN5)選出。脳動脈瘤172サンプル(家族性87サンプルを含む)、対照192サンプルを用いてこれら候補遺伝子上の一塩基多型(SNP)合計112か所で関連解析による-時スクリーニングを実施。末梢血液より抽出したDNAを用いて、SNPタイピングにはDirect sequence法を使用。結果、CBG上二か所(rs2273399,rs2281518)、KST上-か所(rs1998243)、PCI上三か所(rs1983657,rs2747116,rs7069)のSNPで患者対照関連解析により有意差(P<0.05が4か所、P<0.01が2か所)が認められた。今後は、さらにこれらの遺伝子に対してサンプルを追加して、連鎖不平衡解析、ハプロタイプ解析を施行して原因となる遺伝子を同定する。遺伝統計学的に差を認めた遺伝子変異にをもつものを感受性遺伝子として同定する。また遺伝子変異の影響を解析し、疾患発症のメカニズムを探る。
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