2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791043
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
松村 昭 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 病院講師 (40445036)
|
Keywords | BMP / 骨形成速度 / 加齢 |
Research Abstract |
BMPによる骨形成作用の動物種間で大きく異なることを背景として同様の事象をin vitroで確認すべく,ラット及びイヌの大腿骨より骨髄間葉系細胞を採取し様々な濃度のBMPを添加してアルカリフォスファターゼ(ALP)活性を測定した。いずれの細胞に関しても培養条件及び初回の細胞濃度を一定とし,継代回数が3回までの細胞を用いて実験を行った。 BMPを添加していない状態でもラット骨髄間葉系細胞におけるALP活性はイヌ骨髄間葉系細胞の約10倍異なることが判明した。またBMPを500ng/m1添加して培養した場合,コントロール(BMP Ong/m1)と比較してイヌでは培養後6日目で1.1倍,12日目で1.3倍しかALP活性が上昇しないのに対して,ラットでは培養後6日目で1.9倍,12日目で2.4倍と両者で大きな差が認められた。これらのALP活性の値は単位wellあたりのものであるが,細胞数やDNA,蛋白量などによる補正で数値が異なるため,さらなる詳細な検討を予定している。次に同様の培養条件でそれぞれの細胞からRNAを採取し,ラット及びイヌの遺伝子の共通部分からprimerを作成してBMP2,4,BMP receptor IA, NogginのPCRを行った。BMP2,BMP receptor IA,Nogginでは両者の発現変動に明らかな差を認めなかったが,ラットではBMPを添加していない状態でもBMP4の発現が認められるのに対して,イヌではBMP4の発現が認められなかった。この発現の差がベースラインでのALP活性の差に寄与している可能性が考えられるが,BMPに対する反応性に関しては説明できないため転写因子を含めたその他のBMP関連蛋白(Smad,CREBなど)に関しても検討する予定である。
|
Research Products
(10 results)