2008 Fiscal Year Annual Research Report
進行性骨化性線維異形成症のモデルメダカの作製と発症機構の解明
Project/Area Number |
19791046
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
清水 厚志 Keio University, 医学部, 助教 (30327655)
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Keywords | 骨異形成症 / モデル生物 / メダカ / 優性遺伝子疾患 / ノックダウン |
Research Abstract |
FOPは200万人に1人の割合で見つかる稀な疾患であり、筋肉や腱、靭帯、関節等が骨化する常染色体優性の遺伝病である。非根治治療ですら極めて困難であるため、FOP発症の分子生物学的機構を詳細に調べることが治療につながる唯一の方法である。本研究では原因遺伝子であるACVR1に患者型の変異を導入した変異型ACVR1を恒常的に発現するトランスジェニックメダカを作製することでFOPの発症機序についての検討を行った。 本年度は昨年クローニングを行ったヒトACVR1(HsACVR1)およびメダカAcvr1(01Acvr1)にFOP患者と同じ変異を導入した変異型ACVR1トランスジェニックメダカ(Tgメダカ)と新たにクローニングしたメダカBmp4(01Bmp4)のTgメダカの作製を試みた。 FOP患者で症状が現れる骨格筋に特異的なプロモーターとしてメダカミオシンプロモーターをクローニングした。まず、プロモーター下流にた変異型HsACVR1、01Acvr1または01Bmp4を連結し、さらにスクリーニング用マーカーとしてIRES-GFPを含むバイシストロニックな発現コンストラクトを構築した。プロモーター直下にGFPを連結したコントロール用発現コンストラクトの場合では骨格筋において明瞭な蛍光を示すTgメダカが得られたが、3種のIRESコンストラクトでは蛍光を示す胚は得られなかった。そこで、細胞外ドメインにGFPを融合させた変異型HsACVR1のTgメダカを作製した所、骨格筋の細胞膜上に蛍光を示し、かつ筋組織に顕著な表現型を示す個体を得ることができた。
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