2008 Fiscal Year Annual Research Report
肥満患者における口腔内容量が咽頭気道開存性に及ぼす影響
Project/Area Number |
19791060
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
飯寄 奈保 Chiba University, 医学部・附属病院, 助教 (10400970)
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Keywords | 肥満 / 上気道閉塞 / 咽頭 |
Research Abstract |
本研究の目的は、肥満患者に認められる上気道閉塞のメカニズムを病態生理学的な観点から明らかにし、肥満患者で考えられる口腔内容量増加による上気道閉塞に対しての有効な対処方法を明らかにすることである。 平成19年度での検討では肥満患者の上気道閉塞部位を検討するために、小児の睡眠時呼吸障害患者を対象に全身麻酔筋弛緩薬投与下に無呼吸の状態で気管支鏡下に咽頭部の静的閉塞圧を測定した。この結果、肥満小児ではアデノイド・口蓋扁桃部だけでなく、コントロール群に比較して特に軟口蓋部で静的閉塞圧が高く、肥満は軟口蓋部での閉塞性を増加させると考えられた。 平成20年度では以上の結果をもとに、軟口蓋での閉塞性を、肥満患者の睡眠時呼吸障害の治療として用いられているNIPPV下に上気道閉塞性の検討を行った。 成人予定手術患者を対象に全身麻酔筋弛緩薬投与無呼吸下で静的閉塞圧の測定を行い、コントロール群・閉塞群の2群に分類した。両群をNIPPVで呼吸管理を行い、気管支鏡下に咽頭部の動的閉塞圧を測定した。 この結果、コントロール群に比較して閉塞群では、軟口蓋部で静的閉塞圧が高く解剖学的に軟口蓋で閉塞性を示した。さらに、NIPPV管理下では閉塞群は動的閉塞圧が増加し、気管支鏡下では軟口蓋が弁様の動きをしている事が確認された。この軟口蓋の弁様の動きが睡眠時における上気道障害に関与していると考えられ、肥満患者でもこの軟口蓋の弁様の動きが上気道の閉塞性に関与していると考えた。
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