2008 Fiscal Year Annual Research Report
一過性全脳虚血モデルにおけるRhoキナーゼ阻害薬ファスジルの脳微小循環への影響
Project/Area Number |
19791061
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長瀬 清 Gifu University, 医学部・附属病院, 講師 (90345786)
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Keywords | 頭窓法 / ネックターニケット |
Research Abstract |
ペントバルビタールで麻酔した日本白色ウサギに頭窓を作成した。ネックターニケットを装着し、二酸化炭素応答とアセチルコリンに対する脳軟膜動脈血管の反応を、生体顕微鏡を用いて直接観察できるように設定した。これはネックターニケットにより、体表から700mHの圧を加えることにより、一過性に全脳虚血を作り出すことができる方法である。また脳動脈を直接結紮する方法と比べて、簡便かつ低侵襲であるので、生体に大きな負担が加わらないため、より臨床現場にそくした動物モデルと考えられる。さらに頭窓法により、脳軟膜静動脈を直接観察できるため、虚血状態の定量評価もよういである。本研究では、生体顕微鏡可の観察により一過性全脳完全虚血に維持されていることを確認した。6分間の一過性全脳完全虚血により、ターニケット前で認められていた二酸化炭素応答は完全に消失した。まず、常温におけるファスジル10^<-5>〜10^<-7>モルを脳虚血前後に脳槽内に注入し、脳軟膜情動静脈の血管応答を観察した。二酸化炭素応答は100マイクロメートル以上と未満の血管が、1.0±0.5 micrm/mmHg、1.8±1.0 micrm/mmHgであったが、ファスジルによって有意な二酸化炭素応答の血管拡張は得られなかった。 ネックターニケット後の反応も同様で、ファスジルは二酸化炭素応答の消失を回復させなかった。
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