2007 Fiscal Year Annual Research Report
帯状疱疹後神経痛に伴う脳内モノアミン動態の解明ー難治性疼痛の治療に向けて
Project/Area Number |
19791083
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
舟尾 友晴 Osaka City University, 大学・医学研究科, 講師 (70433307)
|
Keywords | 脳内モノアミン / 疼痛治療 |
Research Abstract |
帯状庖疹後神経痛モデルマウスを用いた実験は感染実験となり,実験室使用などの制約が生じるため,まず神経因性疼痛の代表的な坐骨神経結紮モデルラットを用いて脳内モノアミン動態を解析することとし,その後に帯状庖疹後神経痛モデルマウスの脳内モノアミン動態の解析に移行することとした。 本年度は次に示す方法で実験モデルを作成することに着手した。まずSprague-Dawley系雄ラットを用い,セボフルレンによる全身麻酔下に一側下肢の坐骨神経を剖出し,5-O絹糸で2回結紫することで坐骨神経結紮モデルラットを作成した。約2週間後ラットの患肢にブラッシングなどの刺激を与えたときに,ラットが患肢を急に引っ込める動作をすれば機械的アロディニアが発現しているとみなした。次にこの機械的アロディニアが発現した坐骨神経結紮モデルラットに対し,ぺンドバルビタールによる全身麻酔下で動物を定位脳固定装置に固定し,bregmaの後方2.3mm外側3.5mmにバーポールを作成する。7mmの深さの腹後側核(ventroposterior lateral nucleus: VPL)にマイクロダイアライシスプローブ(Eicom, AU-1-7-01)を留置した。上記のプローブを留置した後,プローブを周囲の頭蓋骨に歯科用セメントで固定した。また,プローブの汚染を防ぐため,ダミーカニューラを入れて密封した。このように実験モデルを作成したが,今後プローブが正しく留置されていることを確認する必要がある。 上述した手技で作成した実験モデルを用いて,来年度はマイクロダイアライシス法にて脳細胞外液中心のセロトニン,ドパミン,ノルアドレナリン濃度の測定を行う予定である。
|