2007 Fiscal Year Annual Research Report
悪性度を反映する前立腺癌新規腫瘍マーカーの機能解析および臨床応用
Project/Area Number |
19791113
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
蘆田 真吾 Kochi University, 医学部・附属病院, 助教 (80380327)
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Keywords | 前立腺癌 / 腫瘍マーカー / マイクロアレイ |
Research Abstract |
悪性度を反映する前立腺癌新規腫瘍マーカー候補遺伝子を探索するために、まず、進行性前立腺癌患者から生検により前立腺癌組織を採取し、Laser Microbeam Microdissection(LMM)法を用いて、前立腺癌細胞のみを選択的に採取した。次に、これらLMM法により採取した組織より RNA を抽出し、マイクロアレイ受託会社に送付した。そして、DNAマイクロアレイを行い、遺伝子発現プロファイルを作製した。12症例の遺伝子発現プロファイルの解析を行った。50%以上の症例で発現情報が得られ、かつそのうち50%以上の症例で正常コントロールに対して5倍以上の発現上昇が認められた遺伝子の抽出を試みた。AMACRなど過去に前立腺癌との関連性が報告されているものを含む354遺伝子が抽出された。その中には分泌蛋白をコードするものが17遺伝子存在し、それらを前立腺癌新規腫瘍マーカー解析候補遺伝子とした。 次に、これらの遺伝子についてRTPCR法により前立腺癌細胞株での発現を調べた。遺伝子Xは、正常細胞に比べ前立腺癌細胞株、LNCaP、PC3、DU145において発現が高く、この遺伝子を更なる解析対象の1つとした。この遺伝子は、市販抗体を用いた組織免疫染色においても正常前立腺腺管細胞に比べ癌細胞において高発現を認めた。さらに、遺伝子Xの恒常発現細胞株を作製し、細胞増殖に関与するかどうかについて検討した。同時にsiRNAを用いて遺伝子Xをノックダウンすることによって細胞増殖が抑制されるかどうかについても検討中である。引き続き臨床サンプルの採取、LMM、DNA Microarrayも並行して行っている。
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