2008 Fiscal Year Annual Research Report
透析患者における腎性貧血治療のためのエリスロポエチン投与量を規定する因子の検討
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19791116
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
町田 典子 University of the Ryukyus, 医学部・附属病院, 助教 (70448588)
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Keywords | エリスロポエチン抵抗性貧血 / アスコルビン酸 / 機能性鉄欠乏 / 腎性貧血 / 高シュウ酸血症 |
Research Abstract |
平成20年度は維持透析患者12名に対し、アスコルビン酸を投与しつつ、血清アスコルビン酸値、血清シュウ酸値、エリスロポエチン投与量を比較した。アスコルビン酸投与量は500mg×週3回を8ヶ月間投与し、前後で比較した。エリスロポエチン投与量は補正のために、1週間あたりの投与量をヘマトクリット(Ht)で除した値を比較した。 比較は、アスコルビン酸値、シュウ酸値についてはPaired-t検定を用い、エリスロポエチン投与量についてはMann-Whitney順位和検定を用いた。 測定はキャピラリー電気泳動法を用いた。 投与前後での変化は、アスコルビン酸(μmol/l)28.0±10.18→66.7±8.78、シュウ酸(μmol/l)113.8±13.2→141.27±11.4で有意に上昇していた(p<0.01)。 エリスロポエチン投与量(IU/週/Ht)は93.7±84.41→83.91±45.68であり、有意に減少していた(p<0.05)。 アスコルビン酸投与により、血清アスコルビン酸値は上昇し、エリスロポエチン投与量を減少できる可能性が考えられた。しかし、アスコルビン酸投与により、血清シュウ酸値の上昇もみられたため、注意して投与する必要がある。
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