2008 Fiscal Year Annual Research Report
精子の受精能に係わる責任遺伝子の同定とその機能解明
Project/Area Number |
19791120
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
梅本 幸裕 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 助教 (80381812)
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Keywords | mRNA / clusterin / protamine2 / WNT5A / 造精機能 / 停留精巣 / sertoh cell / leydig cell |
Research Abstract |
造精障害モデルとして妊娠ラットにフルタミドを投与しての片側停留精巣ラットおよび手術により片側精巣を挙上したラットを作成した。それぞれの精巣および精巣上体精子からのmRNA抽出。ラットでのプライマーであるclusterin, protamine2, WNT5Aの3種のmRNA測定を行った。 停留精巣モデル患側精巣からは造精機能が均一に傷害されJohnsen's score 7であったため精子採取できず。健側での精子採取を行った。精巣挙上モデル患側精巣からは造精機能が不均一に傷害されJohnsen's scoreは平均7であったため精子採取できず。健側での精子採取を行った。/また精巣組織でのmRNAの発現変化も同時に検討を行った。 Clusterinの発現については特に患側、健側と変化は認めなかった。 protamine2, WNT5Aについては停留精巣において発現の低下を認めた。 精巣でのprotamine2、WNT5A、clusterinの発現を免疫染色にて確認した。protamine2の発現は陰嚢内に下降した精巣では精子細胞において陽性に反応した。しかし停留精巣においては全く発現していなかった。WNT5Aはleydig cellにおいて健側、患側精巣ともに陽性を示した。clusterinはsertoli cellにおいて発現を認めたが、患側である停留精巣側の精細管内に強く発現を認めた。 以上の結果から精子に認められるmRNAは精子が運ぶべきDNAや遺伝子保護をしたり、精子自身が正常に作られるためのものと考えられた。
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