2007 Fiscal Year Annual Research Report
エレクトロポレーション法を用いた男子配偶子に対する遺伝子治療の基礎的研究
Project/Area Number |
19791121
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
窪田 裕樹 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 研究員 (10347403)
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Keywords | 遺伝子導入 / 精巣 / エレクトロポレーション |
Research Abstract |
マウス精巣のcDNAライブラリーから既知のプライマーを用いて,PCR法によりKL2遺伝子を増幅しておき,EYFPおよびEGFPベクターにサブクローニングして融合蛋白発現ベクターを構築した。このベクターを用いる際の遺伝子導入条件を設定するため,マウス精巣にエレクトロポレーション法によりEYFPおよびEGFPベクターを導入して,EYFP蛋白およびEGFP蛋白の発現につき検討を行ない,最適な条件を決定しておいた。また,このベクターから目的とするKL2とEYFPまたはEGFPとの融合蛋白が正しく発現されることを確かめるため,哺乳類由来の細胞であるHEK293細胞に燐酸カルシウムを用いて,前述の融合蛋白発現ベクターを遺伝子導入して48時間培養した。これらの細胞から,ウェスタンブロット法により合成された蛋白の検出を行い,予想される分子量と一致することを確認しておいた。 続いてin vivoでの導入条件の決定のため,5週齢のICRマウスを用いて,3μg/mlに調整したKL2-EYFPまたはKL2-EGFPベクター溶液を精巣網から逆行性に注入した後に50V,50msecで単回の電気刺激を行い,一定の期間の後(20日,40日,60日)にEYFP蛋白の発現を観察した。この条件下では精巣上体精子の中に,KL2とEYFPまたはEGFPとの融合蛋白を発現する精子がおおよそ10%の割合で認められた。今後,更に導入効率を向上させるべく条件設定を検討する予定である。
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