2008 Fiscal Year Annual Research Report
腎結石形成・消失現象に関わる遺伝子群の同定とマクロファージ機能の解明
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19791122
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
岡田 淳志 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (70444966)
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Keywords | 尿路結石 / シュウ酸カルシウム / グリオキシル酸 / モデルマウス / オステオポンチン / ノックアウトマウス / マイクロアレイ / マクロファージ |
Research Abstract |
DNAマイクロアレイによるマウス腎結石形成・消失に関わる遺伝子群の同定 80mg/kgグリオキシル酸(シュウ酸前駆物質)投与によって形成される腎シュウ酸カルシウム結石は、投与3日目より観察され、6日目をピークとして減少し、15日目には消失する。私たちは、マウスの持つ高い結石予防能に関連する遺伝子群を同定するため、結石形成腎より抽出したmRNAを用いて、DNAマイクロアレイを行った。発現比からの検討、Gone Ontologyからの検討、過去のマイクロアレイにより示された既知の結石関連遺伝子からの検討において、炎症・免疫関連遺伝子、特にマクロファージの走化・活性を示す遺伝子群が抽出された。TaqMan[○!R] Gene Expression Assayによる治療PCR、および免疫組織学的検討により、結石マトリックス蛋白であるオステオポンチンを始め、マクロファージ走化因子であるMCP-1の発現増加を認めた。 腎結石消失に関わるマクロファージ機能の解明 wild-typeマウス腎に対し、マウスマクロファージ染色(F4/80免疫染色)を施行した。経日的に、腎間質にマクロファージが増加した。また透過型電子顕微鏡にみる確認により、マクロファージが結晶を貪食する像を捉えた。平成20年3月マクロファージ機能不全マウス(B6C3Fe a/a-Csfop/Jマウス)ヘテロ型を搬入し、繁殖とともに飼育条件を安定化させた。Genotypingに関しては、制限酵素法に加え、TaqMan[○!R] Genotyping Assayにて正確にGenotypingができる環境を整えた。準備実験として、繁殖にて得たwid-type(+/+)マウスとホモマウス(op/op)に対し、100mg/kgグリオキシル酸の6日間腹腔内投与を行い、結石形成量を比較している。この成果より、結石形成期におけるマクロファージの機能が明らかとなる。
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Research Products
(2 results)