2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規卵巣由来パラクライン因子を用いた卵子体外成熟法の確立とその臨床応用
Project/Area Number |
19791133
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
河村 和弘 Akita University, 医学部, 助教 (10344756)
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Keywords | 卵 / 体外成熟 / パラクライン因子 / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
昨年度は動物実験による基礎的検討を行い、体外成熟がもたらす卵の核・細胞質成熟不全が、受精後の胚にどのような遺伝子レベルでの影響を及ぼすか検討していった。DNAマイクロアレイにより体外成熟卵と体内成熟卵から得られた胚の遺伝子発現の比較検討を行なったところ、両者の間に異なった遺伝子発現プロファイルが認められた。この遺伝子発現プロファイルをマーカーにし、我々が見出した卵成熟を誘導する新規卵巣由来パラクライン因子と既知の因子を組み合わせ、理想的な体外成熟培養液の検討を進めた。本年度は昨年施行した、各至適濃度のInsulin-like 3, BDNF, EGF like growth factors, FF-MAS, leptin, insulin-like growth factor-Iの組み合わせに加え、我々の研究グループの卵成熟を誘導する卵巣由来パラクライン因子の網羅的検索プロジェクトにより同定した、GDNF, endothelin-1をさらに添加した培養液を作製し、(1) 卵核胞崩壊、(2) 第1極体放出、(3) 卵の受精率、(4) 胚発生率のパラメーターを用いて卵巣由来パラクライン因子の相互作用による未成熟卵の体外成熟誘導への効果を形態学的に検討した。その結果、全てのパラメーターにおいて、各パラクライン因子を個別に用いた時に比較し、より効果的な促進作用が認められ、体内成熟卵での成績にかなり近い成績が得られつつある。前述の卵巣由来パラクライン因子の網羅的検索プロジェクトにおいて、さらにいくつかの重要な因子が同定されている。今後はそれらの因子を全て含めて再検を行ない、さらに効果的な体外成熟培養液を作製し、DNAマイクロアレイの手法を用いて、卵巣由来パラクライン因子の相互作用の遺伝子レベルでの効果を検討し、臨床応用を目指す。
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Research Products
(11 results)