2008 Fiscal Year Annual Research Report
One Step RT-PCRによる血中、リンパ節中の悪性腫瘍細胞の検出
Project/Area Number |
19791134
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
佐藤 直樹 Akita University, 医学部, 助教 (40447199)
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Keywords | 子宮体癌 / RT-PCR / サイトケラチン / リンパ節 |
Research Abstract |
前年度の基礎的研究により(1)腫瘍細胞を検出するための新たなマーカーの設定、(2)残存腫瘍細胞の検出法としての定量RT-PCR法の確立、(3)カットオフ値の設定、を行った。本年度は、これらの方法を用いて子宮体癌患者の末梢血中・リンパ節における悪性腫瘍細胞を定量し、さらに多くの症例を対象として以下の…について検討した。(1)当院産婦人科で治療を受けた子宮体癌患者の末梢・リンパ節中の腫瘍細胞を定量的に検出し、病理学的診断や進行期との相関関係を検討した。・子宮体癌患者の根治術時に摘出したリンパ節中の腫瘍細胞量と再発の有無、生命予後を合わせて解析し、子宮体癌における予後因子のひとつとなりうるかを検証した。複数のマーカーを組み合わせ、従来の血清腫瘍マーカーとの相関関係も検討した。・末梢血液中の悪性腫瘍細胞を定量的に検出して、カットオフ値以上を示した場合には追加精査を行い、従来の腫瘍マーカーでは検出困難な早期・微小病変の検出能力について可能性を検証した。・対象を子宮体癌だけでなく、卵巣癌、子宮頸癌症例に拡げた。子宮体癌と同様に、進行期との相関関係、再発のリスク評価、予後予測、早期発見のためのスクリーニング能力について検討した。・放射線治療時の末梢血中の悪性腫瘍細胞量を推定し, 放射線治療前後での悪性腫瘍細胞量の変化について検討した。上記…の検討は、症例数・サンプル数を重ね継続中であり、統計学的な有意差を求めて解析中である。また、臨床応用可能な効率性を追求し、検査方法・解析の手順について改良を続けている。
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