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2007 Fiscal Year Annual Research Report

卵巣癌細胞株におけるHSV-tkとGCVを用いた遺伝子治療の抗腫瘍効果の検討

Research Project

Project/Area Number 19791156
Research InstitutionSapporo Medical University

Principal Investigator

田中 綾一  Sapporo Medical University, 医学部, 助教 (60448602)

Keywords卵巣癌 / 遺伝子治療 / チミジンキナーゼ / ガンシクロビル
Research Abstract

近年,単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(HSV-tk)を用いた遺伝子治療が前立腺癌や脳腫瘍などで試みられ始めたが,この治療法の可能性を卵巣癌に応用した研究を行っている。
卵巣癌に対する抗腫瘍効果を確認するために,卵巣癌細胞株であるKF細胞株を使用し以下の順に研究を進めた。
HSV-tk geneの卵巣癌細胞株KFへの導入:HSV-tk輸送作用のあるvectorを用いKF細胞株にリポフェクタミン法でHSV-tk geneをtransfectionし,細胞内でHSV-tkを発現させた。
In vitroにおけるGCV至適濃度の決定:HSV-tk発現KF細胞株をRPMI1640medium中で培養後,ガンシクロビル(GCV)を0.5%,1%,3%,5%,10%の異なる濃度にて培養液中に投与した結果,細胞を死滅させる効果を認めたのは1%以上の濃度である事が確認でき,この実験系でのGCVの最低殺細胞濃度は1%であると決定した。また,HSV-tkを発現していないwild KF細胞株に対しては殺細胞効果を認めなかった。
In vitroにおけるHSV-tkのbystander effectの確認:wild KF細胞株とHSV-tk発現KF細胞株を様々な比率で混合培養した培養液中に,GCVを1%の濃度で投与し2日間培養した後の細胞数はHSV-tk発現KF細胞株の割合が多い程減少する傾向が認められ,減少率は混合培養の際のHSV-tk発現KF細胞株数の比率をはるかに超えた結果が得られた。この結果は細胞間のgap junctionを通じ隣接するwild type細胞にも殺細胞効果をもたらすbystander effectの存在の可能性を示唆させた。
現在上記のin vitroの効果をin vivoで確認するためにマウスを用いた研究を進行中である。

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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