2008 Fiscal Year Annual Research Report
新しい胎児・胎盤機能評価装置の開発および臍帯・胎盤異常の病態解明に関する研究
Project/Area Number |
19791169
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
長谷川 潤一 Showa University, 医学部, 助教 (80365775)
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Keywords | 胎児心拍モニタリング / 超音波検査 / 近赤外線分光法 / 臍帯異常 / 胎盤異常 |
Research Abstract |
臍帯異常の分娩管理を適切にするためには、それらを妊娠中に判断し、ハイリスクとローリスクにふり分けることが重要と考えられる。本研究では、子宮内胎児死亡の原因を病理学的に検索し、妊娠中の臍帯・胎盤異常分娩前診断の重要性を明らかにし、それらの超音波診断精度を検討した。我々の結果は、妊娠中後期の妊婦健診において、その後の周産期異常を起こしやすい卵膜付着や過捻転、複雑・多重な巻絡などを診断することの重要性のみならず、さらなる緻密な管理をするための、重症度診断の有用性も示唆された。具体的な卵膜付着の部位診断や、過捻転における臍輪部狭窄の程度診断などを報告した。さらに、妊娠初期の臍帯付着部位診断は、臍帯や胎盤の発生異常に着目した観察方法であり、その後の診断率の向上に有用であると考えられた。一方、初期に正常臍帯付着が観察された場合には、早い時期からローリスクの可能性が高いことも示唆され、その意味でも妊婦管理を行う上で簡便かつ有用性が高い検査であると考えられた。さらに、分娩前に診断された臍帯・胎盤異常症例は、分娩時の胎児心拍モニタリングや近赤外線分光法による胎盤機能の評価によってさらなる分娩の病態生理学的なアプローチによって検証を行った。やはり、臍帯・胎盤異常のある症例では分娩時に胎児に対して不利な部分も多く、適切な医療介入により、安全な分娩へ導くことが可能と考えられた。これらの厳重な妊娠・分娩管理によって臍帯・胎盤異常症例の周産期予後の改善が期待される。
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Research Products
(5 results)