2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖プローブによる卵子評価の開発と生殖医療への応用
Project/Area Number |
19791179
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
宮本 潔子 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖医療研究部, 共同研究員 (20415590)
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Keywords | 糖鎖 / レクチン / 卵子 / 精子 |
Research Abstract |
生殖細胞の発生過程および受精能に対して特異的に発現する細胞表面糖鎖マーカーを同定するために,生体内および生体外で成熟させたマウス生殖細胞に対し,レクチンおよび抗糖鎖抗体によるプロファイリングを行った.レクチンの認識性の違いにより選別された生殖細胞に対して,体外受精により受精能を検討する.また,フローサイトメトリーによる精子選別方法についても検討を行った. 今までのCD9についての研究から,マウス卵子ではCD9が微絨毛を形成する領域と形成できない領域がある.精子が融合できる領域はCD9が微絨毛を形成する領域である.このことは,卵子細胞膜はタンパク質の局在が均一ではなく,複数のサブドメインが存在する可能性があり,レクチンによりより詳細な地図が描けると考えている.そこで,電子顕微鏡などを用いて生殖細胞でのレクチン結合領域を調べた. CD9は糖脂質であるGM3と親和性があることが知られていることから,卵子でのGM3の発現パターンとCD9との関係について解析を行った.その結果,CD9と共局在することがCD9欠損卵子での解析から明らかとなった.今後は,GM3はレクチンの一種であるGalectin8と特異的に結合することが報告されていることから,Galectin8を用いてGM3の卵子での発現を調べるとともに,抗GM3抗体での検討も行う予定である.
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