2008 Fiscal Year Annual Research Report
鼻性NK/T細胞リンパ腫におけるEBウイルス膜蛋白の発現機構と機能解析
Project/Area Number |
19791180
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
高原 幹 Asahikawa Medical College, 医学部, 助教 (50322904)
|
Keywords | Estein-Barr virus (EBV) / 鼻性NK / T細胞リンパ腫 / Latent Membrane protein 1 (LMP1) / サイトカイン / 単球 / 膜性IL-15 / IP-10 |
Research Abstract |
1. 鼻性NK/T細胞リンパ腫細胞株SNK6におけるLMP1の発現調節 前年度の検討によりIL-10、INF-γ、IL-15などがLMP1の発現増強因子であることが判明した。本年度は本疾患の特徴とされる腫瘍細胞と混在する炎症細胞がどのようにLMP1の増強に関与しているか検討するため、SNK6と種々炎症細胞との共培養を行った。その結果、単球との共培養にてSNK6のLMP1発現が亢進した。また、トランスウウェルでの検討にて、その亢進には相互の細胞接着が必要であり、液性因子は関与しないことが判明した。さらに中和抗体による検討にて膜性IL-15がその亢進に関与していることが判明した。現在、他の炎症細胞に関しても検討中である。 2. 鼻性NK/T細胞リンパ腫細胞株SNK6におけるLMPIの機能 IL-10はLMP1発現増強因子であるが、SNK6へのIL-10刺激において、特に細胞増殖能の亢進は認められなかった。しかし、他細胞株においてLMP1により発現が増強されることが知られるIP-10の発現がSNK6において亢進することが判明した。本発現はEBV陰性NK細胞株では認められないため、これらの発現亢進はLMPIを介している可能性が示唆された。機能解析により、IP-10はSNK6の細胞浸潤能を亢進させることが判明し、LMPlはIP-10を介してその細胞浸潤能に関与している可能性が示唆された。
|
Research Products
(11 results)