2009 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚末梢器官への新しいドラッグデリバリー~ナノテクノロジーによる治療の可能性
Project/Area Number |
19791184
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山内 大輔 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (70361102)
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Keywords | nano particle(Qdot) / drug delivery system / inner ear / cochlear nucleus |
Research Abstract |
(平成21年度目的)ナノ粒子の内耳・蝸牛神経核への到達度の評価するために、Qdot 655 Cell Labeling Kit及びQdot 655 Antibody Conjugatioin Kitを用い、内耳や脳幹へのデリバリーが可能かどうか評価・検討した。 (方法)Qdot 655 Antibody Conjugatioin Kitには、Galectin-1, L-Glutamin Acid, EGFをそれぞれ、QIAGENのマニュアルに従って結合させ、guinea pigの内耳へと投与した。Controlには非結合のQdot 655 Antibody Conjugatioin Kitを単独で用いた。投与方法は自作の微小ガラス管に試薬を充填したマイクロインジェクターを用い、蝸牛側壁より第2回転レベルで中央階へと2~4μLを直接注入した。Over nightでsacrifice後、surface preparationを作成し、実体顕微鏡および蛍光顕微鏡にて観察を行った。 (結果)Control, L-Glutamin Acidを結合させたQdotの取り込みは認められなかった。Galectin-1, EGFを結合させたQdotはコルチ器周辺とライスネル膜に取り込まれているようであった。 (考察)結合させたたんぱく質により取り込みの違いがあったことから、分子の内耳投与による取り込みの相違を評価できる良い方法と考えられた。しかし、スライス切片などのより細やかな観察は、今回のところ不可能であった。
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