2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791185
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡邊 健一 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (10431579)
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Keywords | 葉酸 / 喉頭癌 |
Research Abstract |
東北大学病院耳鼻咽喉・頭頸部外科喉頭外来にて入院治療あるいは外来治療が必要になった喉頭癌患者および喉頭白板症患者の診察に携わった。平成18年7月から平成19年6月の1年間に早期喉頭癌(Stage1またはII)と診断した症例は計21名であった。性別は全て男性、全例喫煙歴あり、全例組織生検が行われた。治療としては14名に手術(喉頭部分切除術、声帯レーザー切除術)が施行され、7名には化学療法を併用または単独放射線治療が行われた。同時期において喉頭白板症と診断した症例は16名であった。性別は全て男性、14名に喫煙歴あり、9名に組織生検が行われた。治療としては2例に切除手術が行われ、その他は保存的治療として消炎、制酸剤投与あるいは葉酸投与などが行われた。喉頭癌症例および喉頭白板症症例の血中葉酸値がコントロール群と比較して有意に低値を示した報告がある(Almadori G. et al, 2004)ことを踏まえ、早期喉頭癌および喉頭白板症の全症例から同意を得た上血中葉酸値を測定した。前者の平均値は7.48±2.71ng/ml、後者は7.59±3.82ng/mlであり正常値よりは低値を示したが、両者群間に有意差はなかった。喉頭白板症症例の中で(1)喫煙者7名と(2)非喫煙者または2年以上前より禁煙している計9名の群に分けると、前者は6.57±4.63ng/ml、後者は8.38±3.11ng/mlであった。またさらに全身麻酔下に手術が行われた症例のうち同意が得られた数例より喉頭癌腫、白板症病変部および正常喉頭粘膜部の組織採取を行っている。
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