2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791207
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂本 達則 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (60425626)
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Keywords | 内耳障害 / 有毛細胞 / BMP-4 / ノックアウトマウス / 耳胞培養 |
Research Abstract |
内耳障害は難聴の主要な原因であり、いったん障害を受けた内耳有毛細胞が再生しないことが難聴の治療を困難にしていると考えられる。本研究の目的は、発生段階における有毛細胞の増殖・運命決定に重要な役割が予想されるBMP-4シグナルを操作することで有毛細胞の再生、難聴の改善の可能性を探ることである。本年度は、下記についての研究を実施した。 1)関連遺伝子の正常発現パターンの解析 正常胚および生後マウスを用いて、様々な分子の発現を免疫染色で調べた。BMP-4のような分泌因子については、免疫染色でタンパク質の局在を調べるだけではなく、in situ hybridizationでmRNAの局在を調べる必要があるため、これを行うためのセットアップを行い、条件設定を行っているところである。 2) ノックアウトマウス BMP4遺伝子アレルの一つをLacZで置換したノックアウトマウス(BMP-4lacZ/+)を入手し、動物実験施設搬入のためのクリーニング、およびホモ接合体作成のための繁殖を行っている。 また、有毛細胞発生をより早い段階で、確実に検出できるようにするために、Atho1遺伝子のプロモータ下にEGFPを配したトランスジェニックマウス(Math1-GFP)も同時に導入し、クリーニング、繁殖を行っている。 3)耳胞培養 様々な発生段階のマウスから耳胞を摘出し、in vitroでの培養条件を検討した。一般的には血清の添加が行われているが、この場合は血清は必ずしも耳胞の生存率を改善せず、代用血清を用いる方が好ましいことが分かった。しかし、代用血清も省略してglucoseのみの添加では十分な発育を得ることが出来なかった。
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Research Products
(7 results)