2008 Fiscal Year Annual Research Report
SCCA1蛋白の新規ターゲットプロテアーゼ同定と頭頚部癌細胞での役割に関する研究
Project/Area Number |
19791212
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安松 隆治 Kyushu University, 医学研究院, 研究員 (00444787)
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Keywords | 頭頸部癌 / protease inhibitor / SCC抗原 / 腫瘍マーカー |
Research Abstract |
1. SCCA1蛋白が特異的に結合するproteaseが頭頸部癌細胞中に存在するのではないか。 2. このproteaseがSCCA1蛋白と細胞内外で結合することによって癌細胞の浸潤、増殖が抑えられているのではないか。 ということを明らかにするために本年度は以下の研究を行った。 ヒトSCCA1蛋白を大腸菌を用いて精製し、頭頸部癌細胞の培養メディウムに加え、癌細胞の増殖、浸潤能の解析を行った。 細胞外でのSCCA1蛋白の役割について解析を行うため、ヒトSCCA1蛋白を精製し、異なった濃度を用いて培養細胞株にSCCA1蛋白を加え、増殖能、またmatrigelを用いて浸潤能の解析を行った。 結果としてSCCA1蛋白添加群では、癌細胞の増殖、浸潤能が抑制されていた。 細胞内外でSCCA1蛋白と特異的に結合するproteaseが存在しないか解析した。 細胞外でのSCCA1蛋白と結合するprotease同定のため、頭頸部癌細胞の培養メディウムにSCCA1蛋白を添加した後、メディウムを回収しimmunoblot法でcomplex bandの出現の有無を解析した。細胞内でのSCCA1蛋白と結合するprotease同定のため、以前樹立したSCCA1遺伝子導入株、コントロール株から蛋白を抽出し、immunoblot法でcomplexbandの出現の有無を解析した。その結果、培養細胞にSCCA1をいかなる条件で添加してもcomplex bandの出現は認められなかった。そこで、次に、凍結癌組織から蛋白を抽出し、sampleに精製SCCA1蛋白を様々な条件で添加し、complex bandが出現しないか、現在解析中である。
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