2007 Fiscal Year Annual Research Report
アレルギー性鼻炎、および慢性副鼻腔炎における神経ペプチドの発現に関する研究
Project/Area Number |
19791244
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
都築 建三 Hyogo College of Medicine, 医学部, 助教 (50441308)
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Keywords | アレルギー性鼻炎 / 慢性副鼻腔炎 / 嗅覚障害 / 鼻腔内ポリープ / 内視鏡下鼻副鼻腔手術 / 下鼻甲介手術 / 神経ペプチド / 気管支喘息 |
Research Abstract |
平成19年度に我々は、外来(日帰り)で鼻閉を主訴とした鼻炎に対する下鼻甲介手術を135例経験した。鼻炎の内訳は、アレルギー性鼻炎(通年性26例、季節性・花粉症19例、混合性73例)、血管運動性鼻炎12例、肥厚性鼻炎5例であった。入院で内視鏡下副鼻腔手術(ESS; endoscopic sinus surgery)を行った慢性副鼻腔炎症例は、166例であった。以上の症例において、血中好酸球の割合(%)、血清免疫グロブリンtotal IgE値(RIST,IU/ml)、個々のアレルゲンに対するIgE値(RAST,UA/ml)を測定した。術前後の鼻腔内所見の変化、自覚症状の改善度についても、パーソナル・コンピューター(PC)にデータを入力して解析した。また慢性副鼻腔炎に対するESSの術中は、デジタル・ビデオ(mini DV)で記録して、要点となる部分のみをPC上で編集し媒体に保存した。手術所見(特に嗅裂粘膜)は、正常、ポリープ状、浮腫状として評価した。鼻腔ポリープを採取したが、副鼻腔粘膜の採取は困難であった。鼻・副鼻腔粘膜における神経ペプチドの発現を調査すべく実験を遂行する時間が得られず、現在研究は進行中である。今回の主な研究テーマの一つである嗅覚障害を伴った慢性副鼻腔炎に関する研究については、手術症例における嗅力の術前後の変化ついて研究を進めた。嗅覚検査として、アリナミン検査、T&Tオルファクトメーターを行い、その結果を解析した。また、目本鼻科学会により提唱された「生活臭アンケート」を使用し、嗅覚検査との有意な相関が証明でき、このアンケートが嗅力評価の補助手段となり得る可能が示唆できる結果が得られた。さらに、鼻科学における研究の一つとして、Wegener's granulomatosis in the head and neck regionの題名で、我々が苦慮したWegener granulomatosisの診断困難であった症例を国際学会で発表し、研究の参考となる意見を交換できた。この研究成果は国際学術雑誌(Auris Nasus Larynx)に受理(2008年3月26日付)され、掲載されることになっている。
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[Presentation] 花粉症2008
Author(s)
都築建三、竹林宏記、阪上雅史
Organizer
市民健康講座 (主催;兵庫医科大学)
Place of Presentation
西宮市(兵庫医大)
Year and Date
2008-02-13
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