2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791255
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中澤 徹 Tohoku University, 病院, 講師 (30361075)
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Keywords | 神経保護治療 / 緑内障 / サイトカイン / マイクログリア / 網膜神経節細胞 / オリゴデンドロサイト |
Research Abstract |
マウスを全身麻酔した後に、隅角をレーザー凝固した。眼圧は2ケ月以上に渡り上昇し、ヒトに類似した高眼圧モデルが作成された。網膜の眼圧負荷による網膜神経節細胞の障害程度を判定するために、網膜神経節細胞の逆行性標識を行った。蛍光色素(Dil)を両側上丘に1μ1ずつ注入し、7日後に上丘にある網膜神経節細胞の終末シナプスから蛍光色素が取り込まれ、網膜神経節細胞体が標識された。その細胞密度を計測することにより生存網膜神経節細胞を測定した。更に、生存している網膜神経節細胞の実体顕微鏡下でマニュアルの計測は時間がかかり、研究者による誤差を防ぐためにも、パソコンを利用した自動化した計測システムが必須であった。そこで、各社キャプチャー後の画像を利用して、自動計測を目的としたソフトウエアーの購入と、その自動化ファイルの設定、およびマニュアル測定との誤差の設定を行った。その結果、フルオロゴールドで染色された網膜神経節細胞密度をソフトウエアーでサポートされている円認識モードで算出し、網膜神経節細胞を自動計測することが可能となった。その方法により、高眼圧負荷による網膜神経節細胞死を経時的(1,2,3,4週間)に調べたところ、高眼圧負荷後3週後より有意に生存した網膜神経節細胞が減少し、4週間後には約40%の網膜神経節細胞が細胞死を起こした。そこで、今回の目的である、炎症性サイトカイン(TNFα)と緑内障における役割を調べるために、まず発現変化を調べた。高眼圧付加後3日目ですでに有意にメッセンジャーRNAの発現が増加していた。またEILSAによるTNFαの蛋白測定において有意な増加が確認され、高眼圧付加によりTNFαが増加することが判明した。
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