2007 Fiscal Year Annual Research Report
磁性微粒子を用いた眼内への遺伝子導入法の開発とインビボにおけるプロモーター解析
Project/Area Number |
19791262
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
加地 秀 Nagoya University, 医学部・附属病院, 助教 (30345904)
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Keywords | 磁性微粒子 / Non viral / 遺伝子導入 / Magnetofection / 網膜色素上皮 / プロモーター / 遺伝子治療 / リポソーム |
Research Abstract |
平成19年度は磁性微粒子を用いた細胞への遺伝子導入の技術(Magnetofection)によりin vitroで培養細胞に遺伝子を導入し、詳細な条件設定をおこなった。サイトメガロウイルス(CMV)由来のプロモーターにより緑色蛍光タンパク(GFP)遺伝子を発現するプラスミドと磁性微粒子を内包するリポソームを名古屋大学大学院工学研究科の協力により作成し、培養網膜色素上皮細胞(RPE)への遺伝子導入をin vitroでおこなった。最も高い遺伝子導入効率を得るための磁性微粒子、DNAの濃度、磁力、磁石の設置時間などの条件設定をおこない、選択的に磁石設置部位への遺伝子導入(31.7 cells/mm^2)が可能であることを確認した。また市販の陽性荷電脂質であるlipofectamine 2000を対照として用いて、これ(27.6 cells/mm^2)と導入効率が同等であること、そしてMagnetofectionによる遺伝子導入は細胞毒性が少ないことを確認した。またin vivoでの遺伝子導入実験に先駆けて重力と同じ方向、すなわち垂直方向への遺伝子導入ばかりでなく、水平方向への遺伝子導入が可能であるかを確認した。RPE細胞をフラスコで培養後、フラスコごと培養細胞シートを垂直に立てて水平方向に遺伝子導入をおこなったところ、lipofectamine 2000ではほとんど遺伝子導入がみられなかったのに対してMagnetofectionでは磁石設置部位への選択的遺伝子導入(31.4 cells/mm^2)が可能であった。現在、硝子体注射、網膜下注射によるin vivoでの遺伝子導入実験を開始している。
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