2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791266
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井上 智之 Osaka University, 医学系研究科, 寄附講座助教 (50432539)
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Keywords | 再生医療 / 眼組織 |
Research Abstract |
難治性網膜疾患に対する再生医療のセルソースとして、近年単離された網膜幹細胞が注目されているが、各細胞型への分化誘導の詳細は不明である。われわれは網膜発生において重要な転写因子群のどれが分化誘導に効果的か検討するため実験をすすめた。まず、網膜再生医療において、視細胞をはじめとする特異的分化細胞をより効率よく産出するための条件を決定するために、網膜特異的細胞再生のための細胞源としてヒト成体由来網膜幹細胞の初代培養を使用して、従来の浮遊培養を基盤として、より産生効率のよい付着培養の条件を確立した。これにより微量サンプルから未分化細胞を大量に増幅することが可能になった。また、動物モデルの網膜発生過程において網膜固有細胞への分化に不可欠と考えられている転写因子群をクローニング(Crx,Otx2,Mash1,Nrl,NeuroD,Chx10,Ath5,NHLH,MITF,Chx10VP16)してレンチウイルスベクターに導入し、各因子を発現するレンチウイルスを作製した。網膜幹細胞を樹立後、各レンチウイルスを感染させて分化誘導後に網膜視細胞(Rho)・色素上皮細胞(RPE65)・神経節細胞(NF)の分化マーカーをrealtimePCRを試みた。その結果網膜幹細胞からChx10VP16により視細胞マーカー、網膜色素上皮細胞マーカー、神経節細胞マーカーの上昇が認められ、各細胞型への分化が誘導された。 角膜再生医療においては、RNA解析にて網羅的に検索中する角膜細胞マーカーを選択した。
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