2007 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病網膜症における腫瘍壊死因子(TNF-alpha)の病態的意義の解明
Project/Area Number |
19791279
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
松原 明久 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 助教 (80336685)
|
Keywords | TNF-alpha / 糖尿病ラット / アクリジンオレンジ / 白血球 |
Research Abstract |
TNF-alpha産生阻害薬を用いて,糖尿病ラット網膜における白血球-血管内皮相互作用に対するその抑制効果を検討した。 方法:実験動物はLong-Evansラット(200-250g)を用い,糖尿病ラットはストレプトゾトシン(STZ)45mg/kgを経静脈的に投与して作成した。被験薬物は1%メチルセルロース(MC)に溶解し,STZ投与日より3mg/kg/dayの用量で3週間経口投与したものを薬物投与群とした。STZ投与後1%MCのみを投与したものを糖尿病群,未処置のものをコントロール群とした。網膜内の白血球集積はアクリジンオレンジデジタルフルオログラフィーを用いて検討した。 結果:糖尿病群ではコントロール群に比較して,網膜内白血球集積が有意に増加した。TNF-alpha産生阻害薬投与群では糖尿病群に比較して白血球集積が有意に減少した。 結論:TNF-alpha産生阻害薬は糖尿病ラット網膜の白血球集積を抑制した。TNF-alpha産生阻害薬は糖尿病網膜症における白血球-血管内皮間の粘着能亢進を改善することが示唆された。
|