2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791283
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
丸山 和一 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学部・附属病院, 専攻医 (10433244)
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Keywords | 脳・神経 / 免疫学 / 細胞・組織 |
Research Abstract |
本研究は、現在までに特別な治療が確立されていない神経糸組織浮腫への治療に対し、リンパ管を新生させるという新しいアプローチの開発を目的としている。SEMA3Fがリンパ管を特異的に抑制することから、神経系組織である網膜内に多く存在するSEMA3Fを用い、実際にSE甑3Fが病的リンパ管を抑制できるかどうかを検討した。角膜縫合による炎症誘導モデルにおいて、recombinant SEMA3Fを結膜下投与し、角膜内に発生するリンパ管を特異的に抑制できるかどうかを検討した結果、SEMA3F投与群で有意に角膜リンパ管新生が抑制できた。また我々の研究で炎症下においてマクロファージがリンパ管を形成することを証明しているが、マクロファージにもSEMA3Fの受容体であるNRP2が発現していることを確認することできた。さらにSEMA3Fでマクロファージを刺激したところ、リンパ管関連マーカーであるLYVE-1, Podoplaninの発現がウェスタンブロットによりタンパクレベルの発現がマクロファージ上で抑制されることを発見した。平成20年度には我々はNRP2LacZマウス角膜に縫合し炎症を誘導し、それに伴うリンパ管を新生させNRP2の発現を確認したところ、角膜リンパ管にNRP2の発現が確認できた。このことから炎症におけるリンパ管新生も3Fを選択的に抑制することによりリンパ管の新生を促進させ、神経系組織浮腫の軽減に大変重要であることが予想される。
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