2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791313
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
白石 将毅 Sapporo Medical University, 医学部, 研究員 (60438059)
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Keywords | 再生医学 / 組織工学 / 軟骨再生 / 3次元培養 / 生体内組織培養 / 自家組織移植 / 軟骨培養 / 間葉系幹細胞 |
Research Abstract |
軟骨細胞の培養を行っている施設の研究者と軟骨細胞培養に関し検討した際、(1)軟骨細胞は増殖するが次第に軟骨基質を産生しなくなる、(2)軟骨基質を産生させ続けるにはサイトカイン(TGF-beta1など)が必要、との情報を得た。元々増殖能力が少なくin vivoでの採取量も少ない軟骨細胞を用いた軟骨組織再生は基質を産生させていく点からも問題を含む可能性があり、増殖能力に長け臨床的にも採取の容易な骨髄間葉系幹細胞(MSC)を用いての軟骨組織再生の方が有利であると我々は考えた。そこで、ラットを用いての実験系においてMSCを採取し軟骨細胞へ分化させ軟骨組織を再生できるのか検討した。SDラットの大腿骨から骨髄を採取、接着細胞のみ培養したところ、50継代以上培養可能なことを確認し、また表面抗原検索の結果MSCであることが示唆された。次にこれら細胞をTGFβ1含有培養液で培養したところ、骨軟骨系の転写因子であるSOX9の発現が増強し、軟骨器質の一つであるII型コラーゲンの産生が増強することから軟骨細胞への分化が確認された。これら分化誘導細胞をcollagen gel scaffoldに埋入しex vivoでの3次元培養をTGF-β1含有培養液中にて4週間行い組織学的(HE染色, alcian blue染色, toluidine blue染色,抗H型コラーゲン免疫染色)に検討したところ、部分的ではあるが軟骨組織を認めた。今後、より完全な形での軟骨組織作製をex vivo, in vivo(生体内)で検討していく予定である。
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