2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791315
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
須永 中 Jichi Medical University, 医学部, 助教 (00406117)
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Keywords | 移植・再生医療 / 脂肪 / luciferase / firefly |
Research Abstract |
ルシフェラーゼ遺伝子組み換えラットの両鼠径部より大腿動静脈を茎とした1.5ccの脂肪弁を挙上し、同系列のルイスラットの左右鼠径に、一方は血管吻合(+)、もう一方は血管吻合(-)で移植した。血管吻合は、顕微鏡下に11-0ナイロン針を用いてend-to-endにて施行した。術後定期的にルシフェラーゼの触媒物質であるルシフェリンをレシピエントラットの陰茎静脈に注射後、Xenogen社のIn Vivo Imaging System (IVIS)を用いて、移植された脂肪組織から発せられるphotonを定量することにより、移植片のviabilityを追跡した。 その結果、ルシフェリン静注後に移植された脂肪組織から発せられるphotonは、術後24週までin vivoのまま容易に観測・定量が可能であった。さらに全ての観測点において、顕微鏡下血管吻合(+)の群の方が、血管吻合(-)の群よりも有意に信号強度が強かった。これは、血管吻合による血行再建が移植脂肪の長期にわたるviabilityの維持に大きく寄与していることを示していると考えられた。 本実験により、臨床で多く用いられている血管柄付き脂肪移植の有用性が、初めて定量的な実験によって確認された。また、移植された脂肪の変化を、初めて同一動物内において経時的に観測することに成功した。本研究におけるルシフェラーゼ遺伝子組み換えラットとIVISを用いた脂肪移植の実験モデルは、さらなる脂肪移植の実験において非常に有用であると考えられた。
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Research Products
(3 results)