2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791326
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Research Institution | Tazuke Kofukai Medical Research Institute |
Principal Investigator |
齊藤 晋 Tazuke Kofukai Medical Research Institute, 医学研究所・第6研究部, 研究員 (00450239)
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Keywords | 移植、再生医療 / 神経科学 / 脊髄引き抜き損傷 |
Research Abstract |
未だ根本的な治療法のない脊髄引き抜き損傷に対して、再生医学を用いて低侵襲かつ有効な治療法を作成することを研究目的とする。H20年度に施行した研究の実際は以下の通りである。GFP(Green Fluorescent Protein)産生遺伝子を組み込んだTransgenic Rat(SD strain)の胎児(胎生16〜18日)の海馬を採取し、これを単細胞に分割後、4〜6日浮遊培養し神経幹細胞(ニューロスフィアー)を得て、これを3回継代して移植する細胞とする。H20年度前半は引き抜き損傷モデルをラットの片側の肩甲骨内側で腕神経叢を露出し、腕神経叢を外側に牽引することにより作成する実験を行っていたが、腕神経叢を牽引しても硬膜内の神経根には損傷が起こらないことがわかったため、H20年度後半は作成方法を以下のように変更した。6週令のSDラットの頚椎に背側よりアプローチして頚椎のラミネクトミーを行う。次に硬膜の縦切開を加えて神経根を露出。先端が0.5mm長のフックを用いて後根を牽引して一部神経根を脊髄より剥奪させる。ニューロスフィアーを脳脊髄液内に注入し、神経幹細胞を損傷部に誘導する。2週、4週にてラットの脊髄を採取して病理組織学的または、蛍光顕微鏡を用いて免疫組織学的に組織を評価する。現在までにニューロスフィアーは引き抜かれた神経根に侵入しグリア系細胞に分化することが確認されたが、剥脱損傷された脊髄実質への侵入と分化はまだ確認できていない。本年度は特に、神経根の再生に対して分化したグリア系細胞がどのように働くかについて研究の継続を行う予定である。
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