2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞分化における転写因子Hand2の作用の解析
Project/Area Number |
19791344
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
阿部 真土 Osaka University, 大学院・歯学研究科, 助教 (40448105)
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Keywords | 軟骨 / Wnt / 転写因子 / トランスジェニックマウス |
Research Abstract |
昨年度研究期間内にbHLH型の転写因子Hand2が軟骨の初期分化を抑制する事を見出した。この作用は初代未分化間葉細胞の高密度培養系、既存の前軟骨細胞株いずれを用いても認められた。また、軟骨の初期分化を抑制する古典的Wnt経路によりHand2の転写が調節されている事を示しこれを報告した。本年度はこれらの知見をさらに詳細に検討し、Hand2の軟骨分化の抑制作用がDNA結合非依存的に起こる事を見出した。これらの結果はHand2が染色体に結合して転写因子として作用するのみならず、蛋白同士の相互作用を介して作用を発揮する事を示唆している。Hand2はヘッジホッグシグナル、Bmpシグナル、エンドセリンシグナルの下流で作用することが既に報告されており、我々が見出した古典的Wnt経路とあわせてこれらのシグナルの下流で正確な軟骨テンプレートの発生に重要な役割を担うていることが考えられた。申請者はHand2が軟骨分化を抑制するモチーフの同定を試みている。同時に現在、軟骨特異的にHand2を発現するトランスジェニックマウスを作成し、in vivoにおけるHand2の作用の解析を詳細に進めている。
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Research Products
(4 results)