2007 Fiscal Year Annual Research Report
齲蝕細菌のSortaseを標的とした新規齲蝕予防法の開発
Project/Area Number |
19791350
|
Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
深町 はるか Showa University, 歯学部, 助教 (10433799)
|
Keywords | Sortase / 齲蝕予防 / デキストラン分解酵素 |
Research Abstract |
申請者らの研究室では抗生物質やワクチンとは作用機序め異なる新たな病原細菌感染症の治療と予防法の開発につながる基礎研究を進めている。その中で齲蝕細菌(グラム陽性球菌)がもつSortase(細胞膜に存在するシステインプロテアーゼの一種)が齲蝕細菌の表層病原タンパク因子の細胞局在性を触媒していることを明らかにし、Sortaseが齲蝕細菌感染症の治療と予防に有用な標的酵素であることを示唆してきた。本研究では、まず、表層タンパク質の膜局在性を支配するSortase阻害剤開発のためにSortase活性の簡易・高感度測定法を開発する。 mutans連鎖球菌群のもつデキストラン分解酵素はSortaseの基質となり、ブルーデキストランを含むSDS-PAGEで活性を容易に測定できることから、このデキストラン分解酵素活性測定法を改良してデキストラン分解酵素を基質としたSortase活性測定法を開発することとした。そのために、まずS. mutansデキストラン分解酵素遺伝子について解析し、C末端にSortase認識部位LPKTGモチーフと疎水性領域および荷電末端をもち、Sortaseの基質となりうることが分かった。発現ベクターpGEX6P-1にサブクローニングし、GST融合タンパク質を精製してブルーデキストランSDS-PAGEを行ったところ、ブルーデキストラン分解活性が確認されたので、この酵素を用いて、Sortaseの活性測定法を開発することとした。次に、Sortaseにより分解されたデキストラン分解酵素をザイモグラフィーで容易に識別するため、デキストラン分解酵素のC末端にCBTタンパク質を融合させ、分解前後の分子量の変化を大きくし、活性染色にて識別可能な基質を作成した。今後、Sortaseの活性測定方法を確立する。
|
Research Products
(1 results)