2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨代謝機能に関わるグルタミン酸を分泌する顎関節の三叉神経終末の解析
Project/Area Number |
19791354
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
井村 幸介 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 助教 (10415086)
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Keywords | 顎関節 / 骨代謝 / グルタミン酸トランスポーター / 三叉神経 |
Research Abstract |
平成20年度究実績について報告する。平成19年度に引き続き、マウス顎関節部において、神経分布の詳細を調べるために、神経組織マーカーであるPGP9.5に対する抗体を用いて、免疫組織化学法による染色を行い(骨組織を含むため脱灰処理を施した試料を用いた)、その結果、顎関飾円板基部および周辺結合組織において、PGP9.5陽性の神経束(終末様構造を含む)の存在、下顎頭基部の骨膜相当部位に、PGP9.5陽性の神経終末様構造が確認された。 脱灰処理後の試料においても、神経組織のマーカーであるPGP9.5を用いて、神経組織をラベルすることが可能であったものの、PGP9.5でラベルした神経線維に、グルタミン酸トランスポーターの分布を二重染色する目的があるため、グルタミン酸トランスポーターの明確な陽性像を得るための組織切片作成時の工夫(脱灰処理の影響の軽減)が必要となった。顎関節円板基部において、PGP9.5陽性の神経終末様構造を検討する場合、骨組織を含めた切片を作成しなければならず脱灰処理が必須となる。一方で、骨組織の成長および代謝に重要である骨膜において、PGP9.5陽性終末様構造が存在する結果を得ていたので、骨膜における神経終末様構造に着目した。神経終末を含めて骨膜のみを取り出し、グルタミン酸トランスポーターの明確な陽性像を得るための検討を行った。その結果、グルタミン酸トランスポーター免疫組織化学染色に使用できる可能性を得たので、現在、グルタミン酸トランスポーターとPGP9.5の二重染色を検討中である。
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