2007 Fiscal Year Annual Research Report
口腔扁平上皮癌細胞におけるインターフェロン耐性の分子機構の解析
Project/Area Number |
19791371
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
関根 圭輔 Meikai University, 歯学部, 助教 (00323569)
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Keywords | インターフェロンγ / 口腔癌細胞 / 細胞増殖 / Cell cycle |
Research Abstract |
口腔癌細胞におけるIFN耐性機構を解明することを目的として下記の点について解析した。 1、まずHSC-2細胞におけるIFNγによる細胞増殖抑制がCyclin A2とCdk2の発現抑制で説明できうるか検証するためsiRNAを用いてCyclin A2とCdk2をknock downし、HSC-2の増殖能をMTT assayにより検討した。更にCa9-22においてもCyclin A2とCdk2の発現抑制により細胞増殖が抑制されるか否かを検討した。その結果、HSC-2、Ca9-22のいづれの細胞株に於いてもCyclinA2およびCdk2をknock downによりその細胞増殖が抑制された。 2、HSC-2におけるIFNγによる細胞増殖抑制をCyclinA2およびCdk2の過剰発現により回復できるか否か検討するためレトロウイルスベクターおよびレンチウイルスベクターを用いHSC-2細胞に導入した。このCyclinA2およびCdk2過剰発現HSC-2細胞にIFNγ処理を行ったところ、これらの細胞に於いてもIFNγによる増殖抑制が見られCyclinA2、Cdk2の過剰発現では細胞増殖抑制を阻害することは出来なかった。 3、HSC-2細胞をIFN処理した際にCyclin A2、Cdk2以外に発現抑制される細胞周期関連遺伝子が有るか否かを検索した。するとFINγ処理によりCdk1、Cdk4の発現が抑制され、この抑制はCyclin A2およびCdk2と同様にIFNγ処理後24-36kr頃より観察された。しかしながらCdk6についてはその発現に変化は見られなかった。更に、Cdk inhibitorであるp27の発現が上昇することを見出したが、この上昇はIFNγ処理後48hr頃と細胞増殖抑制が観察された後になって見られることから、p27がIFNγによるHSC-2細胞の増殖抑制に関与している可能性は少ないものと考えられた。
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