2007 Fiscal Year Annual Research Report
RANKLおよびM-CSF欠損マウスを用いた破骨細胞ニッチの解明
Project/Area Number |
19791376
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
中道 裕子 Matsumoto Dental University, 総合歯科医学研究所, 助教 (20350829)
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Keywords | 破骨細胞ニッチ / M-CSF / RANKL |
Research Abstract |
本研究はin vivoの破骨細胞分化過程において、最も重要なシグナルM-CSFおよびRANKLがどの段階にどの部位で関与し破骨細胞ニッチを規定しているのかを明らかにすることを目的とする。我々は破骨細胞分化過程を、細胞周期の(1)進行と(2)停止の2段階に分けて解析している。in vivoの破骨細胞誘導においては、(1)細胞周期の進行がRANKLシグナルまたはM-CSFシグナル非依存的に起こることを示唆するデータを得ていた。平成19年度は、この(1)細胞周期の進行がRANKLもしくはM-CSFのいずれか一方が存在すれば起こるのか、を明らかにするため、RANKL^<-/->,M-CSF^<op/op>二重変異マウスにおける破骨細胞形成過程の解析を行う予定であった(研究計画1)。現在、二重欠損マウスが、繁殖効率やRANKL KOマウスの脆弱性の問題ゆえに得られていない。しかし、現在RANKL^<+/->マウスおよびM-CSF^<op/op>マウスの大量コロニーを作製し、二重欠損マウスの解析準備は整いつつある。また平成19年度は、研究計画2において、RANKLおよびM-CSFシグナルとITAMシグナルの関係を明らかにすることを計画した。まず、M-CSF非存在下におけるRANKL単独での破骨細胞形成機構について、M-CSF^<op/op>マウスおよび、M-CSF受容体中和抗体を投与した野生型マウスを用いて破骨細胞分化を解析した。その結果、破骨細胞形成および形成部位の決定にM-CSFは必須ではないことを明らかにした。破骨細胞分化におけるM-CSF代替シグナルへのITAMシグナルの関与については、現在検討中である。
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