2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791394
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
風間 龍之輔 Niigata University, 大学院・医歯学総合研究科, 研究員 (50387429)
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Keywords | ジルコニア / CAD / CAM / 接着 / レジンセメント / 破折強度 / 辺縁封鎖性 |
Research Abstract |
当該年度の研究では、研究実施計画に示した歯科用CAD/CAM装置による修復物の支台に対する適合性、インレー支台の破折強度およびデュアルキュア型接着性レジンセメントにより接着されたCAD/CAM修復物の辺縁封鎖性について検討を行った。シリコン印象材を応用したセメントレプリカ法によるCAD/CAM修復物の適合性の検討では、クラウン支台およびインレー支台ともにCADソフトウェア上における修復物のセメントスペース設定にかかわらず臨床的に許容される修復物の適合性が得られることが明らかとなり、設定値を-30μmに設定することで支台と修復物の間隙量が最小となることが明らかとなった。インレー支台の破折強度の検討では、デュアルキュア型接着性レジンセメント(Pnavia F2.0, Kuraray)により支台歯に接着を行った場合、すべての修復物において接着直後群と比較して接着後24時間保管した群が1200N以上の有意に高い破折強度を示すことが明らかとなった(p<0.05)。これは接着時の光照射による重合反応後、さらに化学重合反応が継続することでデュアルキュア型レジンセメントの強度と接着強さが向上したものと考えられる。したがって、臨床的には装着当日の修復側での過度な咀嚼は控えるべきであると考えられる。繰り返し荷重負荷環境における歯科用CAD/CAM修復物の辺縁封鎖性の検討では、歯頸部辺縁をエナメル質に設定した場合に象牙質に設定するよりも有意に良好な辺縁封鎖性を獲得できることが明らかとなった(p<0.05)。これにより咬合力を想定した繰り返し荷重負荷による応力集中が歯頸部辺縁に集中し、特にレジンセメントの歯根部象牙質に対する接着強度が大きな影響を受けることが示唆された。
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