2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19791394
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
風間 龍之輔 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 特任助教 (50387429)
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Keywords | CAD / CAM / オールセラミックス / 破折強度 / 繰り返し荷重 / サーマルストレス / Y-TZP / ブリッジ |
Research Abstract |
本研究ではレジンマメントによりヒト抜去歯に接着されたY-TZPブリッジ修復物に対して、口腔内環境を想定した繰り返し荷重および温度負荷を与えた後の破折強度を比較検討した。本研究ではヒト抜去下顎大臼歯24本および下顎小臼歯24本にオールセラミックブリッジの支台形成を行った。形成後の両支台よりCEREC inLab(Sirona Dental Systems)によりY-TZPブリッジフレームワークの設計を行った。次いで設計データに基づき、Y-TZPブロックを切削加工し1,530℃にて焼結後、VM9(VITA Zahnfabrik)により解剖学的歯冠形態を再現した。得られた修復物はClearfil Esthetic Cement(Kuraray Medical)を用いて支台歯に接着した。接着操作の完了した修復物は24時間水中保管後、温度負荷および繰り返し荷重負荷の2条件に供した。また、8個のブリッジ修復物を温度および繰り返し荷重負荷を与えない対照群と設定した。破折強度試験は万能試験機(EZ Test EZ-L,島津)によりクロスヘッドスピード0.5mm/minにて咬合面方向よりタングステンカーバイドボールに加重し、ブリッジ修復物破折時の荷重値(N)を計測した。得られたデータは一元配置分散分析により統計処理を行い比較した(α=0.05)。各群の破折時の荷重値は対照群で1,474±336N、繰り返し荷重群で1,476±170Nおよび温度負荷群で1,616±232Nであり、3群間に有意差を認めなかった(P=0.4608)。本研究の結果、口腔内環境を想定した繰り返し荷重および温度負荷条件下に供したY-TZPブリッジの破折強度が、負荷無し条件群と同等の破折強度を示したことから、本材料は口腔内環境のストレスに影響を受けにくいことが示唆された。
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