2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯質石灰化促進材を応用した象牙質再生誘導覆髄法の検討
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19791398
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
神農 泰生 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (60403490)
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Keywords | 歯内療法学 / 象牙質再生 / 覆髄材 / コンポジットレジンの物性 |
Research Abstract |
前年度の歯質石灰化促進材RE-06に加え、サンメディカル社試作のコラーゲンを配合し、生体親和性を高めたエチレンビニルアルコールを従来製品であるスーパーボンドに添加した、EVA+C添加型スーパーボンドにおいてin vitroでの細胞毒性実験を行った。 MDPC-23(マウス歯乳頭由来幹細胞)を用いてのin vitroでの細胞毒性実験の結果、EVA+C添加型スーパーボンドでは、ほとんど細胞為害性が認められなかった。また、細胞分化に関して、BMP-2、BMP-4、RUNX 2、DSPP等の石灰化誘導細胞への分化を示す遺伝子発現について観察し、一定の分化傾向があることが確認できた。しかし、in vitroでの石灰化は観察されなかった。 また、動物実験を行う際に、露髄部の封鎖性をになうコンポジットレジンに関して、その物性を検討する必要が生じたため、追加研究を行った。9種のコンポジットレジン(フロアブルレジンとしてUniFil LoFlo Plus(GC社 : LP)、Estelite FlowQuick(トクヤマデンタル社 : FQ)およびクリアフィルマジェスティLV(クラレメディカル社 : ML)を、ペースト状コンポジットレジンとしてGradia Direct (GC社 : GD)、Solare P(GC社 : SP)、エステライトPクイック(トクヤマデンタル社 : PQ)、ビューティフィルII(松風社 : BF)、クリアフィルAP-X(クラレメディカル社 : AP)およびMAJESTY POSTERIOR(クラレメディカル社 : MP))に関して、圧縮強さ、曲げ強さ、磨耗量の試験を行い、封鎖に適したコンポジットレジンを選択した。 圧縮強さの試験の結果、ペースト状のAP、MP、BF、PQ、フロアブルのML、FQが良好な成績であった。曲げ強さの試験の結果、ペースト状のMP、PQ、フロアブルのML、FQが良好な成績であった。磨耗量試験の結果、SP、LPは他のものに比べ、磨耗量が有意に大きかった。 これらの成果について、一部は雑誌論文、学会で発表済みであり、未発表データに関しては、論文発表準備中である。
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Research Products
(2 results)